セクシー・ナンバー・No.1
ネズミのグループ。
朝、教室のドアを開くと大笑いが聞こえた。
教室の中心には日頃から教室の中心に鎮座する背が高く髪が長く顔が良く自信のある女が立っていた。その周りには彼女を慕うクラスメイトたちが輪を作っていた。
セクシーガールズの紹介です
1人目 桃萌 桃萌(もももえ ももも)ちゃん
2人目 ダイナミッククールトーク(dynamic cool talk)
3人目 焼き焼き万歳
4人目 女王デンジャラス
高校の同級生(クラスは違う)3人とシフトがかぶるのは珍しいことではなかった、俺を含めた4人は退勤するとみんなで飯を食いに行くのが大体の流れになっていた。今日は何を食べるのか、俺の一言でラーメンを食べに行くことに決まった。俺だけは免許を持っていないので、他の3人が乗っている単車のどれか1つを選んで後ろに乗る。俺を乗せた----は「安全運転するから任しといて♡」とおどけて言った。
俺はこの集団の中で一番発言権がある、それはなぜか。俺を除いた3人と比較してそんなに仲良くないから、いつまで経ってもゲスト扱いだから。俺も女とバイクの話しかしない同級生を文化を理解しない低俗な奴らだと思っていた。
日付が変わる直前の閑散とした道路を我が物顔で走りまわる、レースの真似事や信号待ちの間の他愛のない会話、無意味に鳴らすクラクション。
ラーメン屋は食券制だった、卓上においてある生卵を自由に使って良いのが売りらしかった、味は普通だった。
低俗な議論が始まって、最後には俺がインターネットを啜って得た情報で結論が決まる、3人のバカの中でも抜きん出たバカが「---はやっぱ頭ええなぁ」と言った、俺はそいつのラーメンに生卵を1つ割り入れた。
だらだらと喋りながらラーメンを食べていると、突然店員が俺たちに近づいてきた。早く食って出ろ、もしくは静かにしろ、または両方、何にせよ注意されるものだと身構えたが、店員は身に覚えのない唐揚げをテーブルに並べた。
「間違えて揚げちゃったから、良かったら食べてよ」
バカ3人は狂喜して唐揚げに噛り付いた、俺も一つもらった、普通だった。
帰りバカのバイクのケツに乗っている時、住宅街が見えた、住宅街とその明かりが見えた。
それは生活の明かりだった。
さっき唐揚げをくれた店員にも生活があった、その中で何らかが起こって余分に唐揚げを作った、それを俺たちに渡した。
あらゆる全てには生活があり、その中で生まれる温もりに俺は涙を流す。
そんなに仲良くない俺の発言を重んじてくれること、1人だけ免許がない俺とつるんでいてくれること、俺を後ろに乗せて運転してくれること。
人の優しさに俺は涙を流す。
人の愚かさに俺は涙を流す。
マイクポップコーン 醤油バターに俺は涙を流す。
湯気ロボに俺は涙を流す。
天上天下に俺は涙を流す。
ジャングルポッケに俺は涙を流す。
しまうまの縞をぐるぐる取って、あの空につけたら縞空(しまそら)って、マジ!?
花の香りに俺は涙を流す。
中学生の笑い声に俺は涙を流す。
小学校の頃汚いトイレで蛇口ひねったら錆びた水が出たことに俺は涙を流す。
泥団子作ったら手が最悪になることに俺は涙を流す。
透き通った羽に俺は涙を流す。
夢咲きAfter schoolに俺は涙を流す。
稲妻よりも素早く俺は涙を流す。
本当にクラスで一番セクシーだったのはあの娘だった、私はあの娘よりも美しい音を立ててシャーペンで紙に字を書く人を知らなかったから。
中学生の頃、挿絵でたまにパンツが見られるって理由でとある魔術の禁書目録を読破しますた。